40代で妊娠するためには

40代での妊娠とそのリスク

全世代の出生率は下がる一方ですが、その反面、高齢で出産する人の実数は増えています。
若年層の出生数伸び率が減っている一方、高齢層では増えています。

 

昨今、女性の社会進出増加により晩婚化が進んでいます。
日本人の平均初婚年齢は、2014年のデータで夫は31.1歳、妻は29.4歳となっています。
晩婚化に伴い高齢出産が増えているのが現状です。

 

特に40代での出産は1980年と比べて、6倍以上と驚異的な増加率です。
医療技術の目覚ましい発達により、30・40代では昔と比べればまだまだ体年齢が若く、問題なく出産できると思われるかもしれません。
ですが、それでも20代~30代前半の出産と比べて、30代後半~40代以上の出産はリスクを伴います。

 

「高齢出産」は何歳から?

 

日本産科婦人科学会は35歳以上での出産を、国際産婦人科連合は35歳以上の初産、40歳以上の経産を高齢出産としています。
どちらも40歳以上の出産を年齢によるリスクが高くなる出産と位置付けています。

 

高齢出産ではどんなことが起こる?

 

まず高齢出産では妊娠率が低下します。
健康に問題の無い若い男女が妊娠を希望し、1年間避妊することなく性交を続けた場合、妊娠率は80%を超えますが、35歳以上では50%、40代前半では30%、45歳以上では5%に低下します。

 

妊娠した場合にもリスクが発生します。

 

染色体異常児が生まれる可能性が高齢出産では高まります。
卵子は加齢により老化します、卵子の老化は胎児に染色体異常を起こす原因の一つとなるのです。
胎児の染色体異常の20%は父親の精子、80%は母親の卵子由来によるものだと言われています。
ダウン症発症率は20代では1000人に1人の確率に満たないものですが、30代になると1000人に3人、40代では1000人に10人と年齢を重ねると発症率が高くなっていきます。
また流産の発生率も高まります。
流産は染色体異常により発生しやすくなり、20代では10%、35~39歳歳では20%、40代では40%となります。

 

高齢出産のリスクは胎児に対してだけではなく、母体に対してもあります。
高齢での出産は母体にも負担が大きくなるために、体調を崩したり病気になる可能性が上がります。
特に「妊娠高血圧症候群」にかかる確率が上がります。
この病気は血圧が高くなったり、尿にタンパクが混ざる、全身のむくみ等の症状を発症します。
発症率は全妊婦の10%ほどですが、40代では30%と3倍になります。

 

他にも、糖尿病、甲状腺疾患、子宮筋腫、卵巣腫瘍等にかかりやすくなるリスクもあります。

 

赤ちゃんとお母さんを繋ぐ胎盤が剥がれてしまう、「常位胎盤早期剥離」も発生しやすくなります。
腹部への衝撃や妊娠高血圧症候群、子宮筋腫によって引き起こされることがあり、もしも40代で発生した場合、母親の死亡率は20代の20倍となります。

 

不妊治療は早く始めた方が良い?

「不妊」は男女が1年間、避妊することなく性交を続けているのに妊娠しない場合を意味します。

 

40代での結婚の場合、1年を待つことなく不妊治療が開始されることが多いようです、1年でも遅くなればそれだけ妊娠する確率は下がってしまうからです。

 

高齢出産の場合は、基本的に受精率の高い体外受精が選択されます。
時間がたてばたつほど、妊娠できる可能性は下がっていきますので、費用は掛かりますが可能性の高い治療法が取られることが多いのです。

 

体外受精の成功率も30代前半で40%、40代で20%、45歳を超えると5%と下がっていきます。
不妊治療には助成金が出ますが、年齢と回数には制限があります。
それを考えても不妊治療を始めるならば1年でも早い方が良いでしょう。

 

高齢出産はデメリットばかりではない

 

高齢出産だからこそ、若いころとは意識を変え。自己管理を徹底して食事管理や体調管理に気を配ることで、出産のリスクを軽減し、若い方と同じように産んでいる人も多くいらっしゃいます。

 

また、経済的に余裕ができた状態での子育てができる等の良い面もあります、経済的に安定した状態ならば、赤ちゃんに対して気を配る比率を大きくすることができますし、子育ての環境もより良い環境にすることができます。

 

悪いことばかり考えてしまい、それがストレスになってしまうことは妊娠率を下げることにつながってしまいますし、出産の際にも母子ともに悪影響を与えてしまいます。
高齢出産のリスクは頭に入れた上で、前向きに明るく問題に向き合っていくことが何よりも大事なことです。