カンガルーケアの新生児への危険性|カンガルー抱きはやめたほうがいい?

カンガルーケアはOKなの?

カンガルーケアとは、ママと赤ちゃんが裸のまま、胸の上で赤ちゃんを抱いて過ごすとうスキンシップ法のことです。

 

1970年代、南米コロンビアで保育器やスタッフが不足し、新生児の死亡率が増えてしまい問題になったことがあります。早い段階でママが赤ちゃんの育児放棄をしてしまい、機材不足によって赤ちゃんが感染症などに感染し、死亡してしまうという例が多発したのです。そのため、ママと赤ちゃんの愛情を深め、母子分離を防止する目的でカンガルーケアが普及しました。

 

当初は一定の効果をおさめ、極低出生体重児(1500グラム以下で出生)の有効な保育法として、WHO(世界保健機関)が発展途上国を中心にカンガルーケアを推奨していました。さらに1996年には、WHOは「正常出産のガイドライン」とを発表し、早い段階でカンガルーケアによる母子接触を行うことを推奨していきました。

 

しかし、世界各地でカンガルーケアが行なわれるようになったタイミングで、新生児が心肺停止し死亡したり、神経症の後遺症が残ったという報告が出現するようになったのです。中には、訴訟に至ってしまうケースもあり、カンガルーケアはよくないのではないか、という懸念が広がりました。

 

カンガルーケアは危険?

 

カンガルーケアによる新生児死亡の大半は、医療スタッフが母子から離れている間に起こっていることがわかっています。とはいえ、医師や看護師が目を話している間に赤ちゃんが突然死してしまった、という例はカンガルーケア以外でも多くあります。生まれたての赤ちゃんは呼吸がまだまだ不安定なだけでなく、新米ママもまだ出産したばかりで疲れており、赤ちゃんを正常に観察できない状態です。なので、カンガルーケアかどうかは関係なく、赤ちゃんとママは専門のスタッフによってしっかり観察されているべきなのです。

 

したがって、きちんとしたガイドラインに沿ってカンガルーケアを行えば、大きな危険性は少ないという意見も多いです。

 

自分の状況に合わせてカンガルーケアをする

 

カンガルーケアによって発展途上国などの新生児の育児放棄などが減ったのは事実です。もともとカンガルーケアは母子の愛情を深める目的で行うので、育てるのに自信を失っているならカンガルーケアの効果に頼ってみるのも手でしょう。当然、その場合はガイドラインにはしっかりしたがって、赤ちゃんの監視は怠らないようにしましょう。

 

いずれにせよ、出産直後は注意が必要

 

出産直後はママも赤ちゃんも大仕事を終えて非常に疲れています。そこで赤ちゃんを抱っこする気にならない、という女性も多いでしょう。結局のところ、そのときになってみないとカンガルーケアをしたくなるかどうかはわからないということです。なので、あらかじめバースプランなどでカンガルーケアをするかどうかは周囲に告知しておき、希望するかどうかを決めておくといいでしょう。

 

また、出産後24時間以内の新生児は何が起こるかわからない状態となっています。なので、カンガルーケアをするかどうかに関係なく、きちんと専門医や看護師、スタッフによる観察が行なわれるかどうか確認しておきましょう。